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病気や障害を抱えるこどもや家族への関心を高めるWEBメディア

クリニクラウンジャーナル

クリニクラウンジャーナルの読者とライターの間をつなぐ~編集者・杉本恭子さんへのインタビュー~

病気や障害を抱えるこどもと家族の関心を高めるWEBメディア「クリニクラウンジャーナル」の記事を書いているのは、ライターボランティアのみなさん。実は、全員がライター初心者なのですが、どの記事も素敵な記事だと思いませんか?
これらの記事の編集をしていたのは、ライターの杉本恭子さんです。
今回は、クリニクラウンジャーナルが生まれたきっかけや、発信しようとしている記事について、記事の編集や発信を支えてくれていた杉本さんにインタビューしました。

全く想像していなかった1年後にたどり着いた

杉本さんと日本クリニクラウン協会の出会いは、同協会の職員である熊谷恵利子さんにインタビューがきっかけでした。その後、熊谷さんから「協会の情報を発信するボランティアを育成する講座の講師をしてほしい」と依頼されて「つながる編集教室」を開催することになりました。

クリニクラウンジャーナルのアイデアは「つながる編集教室」の講座での課題記事を掲載するメディアを考えるなかで生まれました。また、上級編で行った協会の課題をヒアリングし、課題解決につながる記事を企画するための編集会議が充実していたことから「編集部作って、クリニクラウン・ジャーナルの運営をできるかも」というイメージができたそう。そこで、日本クリニクラウン協会がライターに呼びかけ、ライターが集まり、今のクリニクラウンジャーナル編集部ができたというわけです。

「今年(2019年)の春に編集部が発足したとき、つながる編集教室をはじめた頃には、全く想像していなかった1年後にたどり着いたなと思いました。最初は講座が終わったら、そこで自分の責任は終わりだと思っていたけれど、協会がライターボランティアを巻き込んでいく流れの中で、気がついたら自分もセットで巻き込まれていました。」

杉本さんは他でも、ライター育成講座をされていますが、日本クリニクラウン協会のように、編集部が自立して新しく記事が生まれる仕組みができたのは初めてとのこと。「編集部の動きは興味深く見守っています」と言います。

参加している人たちの主体性によって成り立つ場になってほしい

クリニクラウンジャーナルを支える役割をもちながらも、杉本さんは自分が編集長になるのは違うと思ったそうです。

「編集部に参加してくれた人たちが、自分たちで考えながら回していける感じが良いと思っています。発信のノウハウなどは伝えますが、それ以外のことについては、みんなで考えて決める方が楽しいと思います。」

編集部立ち上げから1年間、杉本さんはライターボランティアの記事企画のサポートや執筆した記事の添削をしてくれていました。企画を考えるときには、書き手のやりたい気持ちを大事にし、難しすぎて困ったりしないよう工夫。記事の添削では、それぞれが伝えたいことや取材で感じてきたことが伝わるよう提案したりすることを大切にしていたそうです。

「読者とライターさんの間をつなぐのが編集者の役割だと思っています。ライターボランティアは、ボランティアと言ってもみんな結構な時間と労力をかけて記事を書いてくれていると思います。みんなモチベーションもある人たちだから、その気持ちを支えるのも、添削の部分で大事なところだと思っています。」

クリニクラウンジャーナルの魅力

クリニクラウンジャーナルの特徴は、たくさんのボランティアによって記事が書かれていること。このかたちは、応援してくれる人を増やすのに適しているだろうと杉本さんは考えています。

「1人のライターが依頼されて10本の記事を書くよりも、クリニクラウンを応援したい10人のライターボランティアがみんなで10本書く方が思いが広がると思います。それぞれに、『私はこの記事を書いてこう思った』ということをいろんな人に伝えるほうが、応援してくれる仲間が増えていくんじゃないかな。」

また、クリニクラウンジャーナルは「NPOの情報発信の良いモデルになるのでは」と杉本さんは言います。

「身近な人が書いた記事のほうが、読者にとって記事との距離感もぐっと近く感じられると思います。また、ライターボランティアさんも日本クリニクラウン協会に興味がある人たちです。その興味に沿ってインタビューをして、クリニクラウンジャーナルで発信をするという自然な流れがすごく良いなと思っています。」

最後に、杉本さんが見ている、今後のクリニクラウンジャーナルの可能性について伺いました。

「今後は、同じく病気の子どもさんをサポートする団体さんと協会の人との対談など、他の団体さんを紹介するような記事もあってよいのではと思います。クリニクラウンジャーナルでの取材をきっかけにして、他の団体さんと日本クリニクラウン協会をつなぐ役割が担えたら面白いですね。」

日本クリニクラウン協会は全国たくさんの病院を訪れ病棟訪問を行い、病気の子どもやその家族に笑顔を届ける活動や情報発信をしています。さらに、みんなを巻き込んで編集部を作り、病気のこどもと家族への関心を高めるメディア運営もしています。

もし、そんな日本クリニクラウン協会のこと、記事を通して彼らの活動を知ってもらう活動に興味を感じたら、一度クリニクラウンジャーナルの編集会議に遊びにきませんか?今までの記事を書いたライターボランティアのみなさんが待っています!

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杉本 恭子
大阪生まれ、京都在住。
同志社大学文学部社会学科新聞学専攻卒業。
「小さいメディアが無数にできて世の中を変えていく」という未来を信じて
東京でオンラインメディアやオンデマンド書籍づくりを経験。
京都に戻って独立後は、インタビューを中心に執筆活動をしています。
greenz.jpでは、日本クリニクラウン協会の記事も執筆。

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<ライタープロフィール>
石倉 由梨
1994年生まれ。奈良県出身。
同志社女子大学学芸学部で勉強するなかで、音楽など楽しいもので人の気持ちを元気にしたいと思う。 学部の時に授業でクリニクラウンについて知り、雰囲気に惹かれていた。2018年春に「つながる編集教室」の募集を見て、クリニクラウンと会えたり、活動を詳しく知ることができると思い魅力を感じ、ライターボランティアに応募した。