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病気や障害を抱えるこどもや家族への関心を高めるWEBメディア

クリニクラウンジャーナル

コロナ禍で直接会えなくても『こども時間』を届けたい!~お手紙プロジェクト・始動~

取材・文 香川花子

お手紙1通に想いを詰め込んで

「クリニクラウンからお手紙もらったら、嬉しいんちゃうかな?」

4月のある日の座談会。“まめたん”のひらめきに、クリニクラウンたちは一斉に目を輝かせました。

クリニクラウンたちは、毎週、夢を語り合う座談会を開いています。その日の座談会では、コロナで病院訪問ができない今の状況で「入院中のこどもたちのために何ができるのか」を、みんなで必死に考えていたのです。

「こども達にお手紙を書くのか。それはいい!」「やろう、やろう!」「お手紙プロジェクトだー!」いいアイディアが出てからのクリニクラウンの行動力といったら!クリニクラウンたちは「受け取ったこどもたちがワクワクするお手紙を作ろう!」と、幼児向け・学童向け・大きいこども向けの手紙にわけて、それぞれ、想いがいっぱいに詰まったお手紙を作り始めました。

お手紙作りの約束事はたった1つ。「どのクリニクラウンからお手紙をもらったのかわかるように、自分の名前を書く事!」それだけです。

クリニクランの中には、普段は他の仕事をして働いている会社員やお母さんもいますが、それぞれが忙しい合間に上手に時間を作っては、病院に入院中のこどもたちを思い浮かべて手紙を書き続けました。

手紙といっても、そこは「こども時間」を作り出すプロ。ただただ、紙に文章を書くだけではありません。クイズを書いたり、厚紙を折ったり、名刺を作って入れたり、中には手作りメダルを入れたり、飛び出す絵本を作ったクリニクラウンもいます。

男性クリニクラウン最年長の“ポリタン”は「受け取ったこどもたちが『僕、こんなのだったよ』『私のも、見て見て』って話題になったらいいなー」と、こどもが封筒から手紙を取り出す様子を思い浮かべながら、何時間もかけて1通の手紙を書き上げました。

「お手紙ポスト」で、こどもたちと双方向コミュニケーションに

4月中旬。早速、大阪医科大学付属病院に、個性あふれるクリニクラウンのお手紙第一弾が届けられました。

「こどもたち、喜んでくれるかなー」ドキドキのクリニクラウンたち。しかし、その1週間後、予想を上回る嬉しい寄せ書きと感想が、病院のスタッフとこどもたちから届いたのです。そこには、赤鼻を付けた病院スタッフが、病室を1室1室まわって贈呈式バージョンでこどもたちに手紙を手渡ししている写真が添えられていました。また、こどもたちからの寄せ書きには、クイズの答えも書いてありました。

病院のスタッフにお手紙を書いた“きゃしー”は「ここの病院の師長さんは、『こういう時間は大事』って、クリニクラウンとの関わりを大事にして下さっているんです」と、大喜び!

そして、「人との繋がりを感じることができて、すごく嬉しい!コロナで今は直接病院に行けないけど、それを悲しむんじゃなくて、できることを考えながら、ちょっとずつやっていこう!って思えました。あと、こうやって動いてる事で、現場で頑張ってる人に『クリニクラウンたちは、みんなの事を忘れてないでー』って、伝わったらいいな」と話してくれました。

病院スタッフが、クリニクラウンとの思い出話をしながら、こどもたちに手紙を渡してくれたことを知ったクリニクラウンたちも大感激!そしてまた、病院にお返事を届けたのです。

これからは、病院にいるこどもたちも、いつでもクリニクラウンにお手紙を書けるように、「お手紙ポスト」も設置させてもらいました。

全国に「こども時間」を届ける「お手紙バンク」が発足

コロナの影響下でクリニクラウンたちが病院訪問できない中、このお手紙プロジェクトを知った他の病院からも「是非、うちの病院のこども達にもお手紙を届けて下さい」という声が寄せられてきました

「これから、いっぱいお手紙が必要になるね!」そこで発足したのが「お手紙バンク」。骨髄バンクにヒントを得たという、この「お手紙バンク」は、お手紙が欲しいと言って下さる病院にいつでも送れるように、クリニクラウンたちが、入院中のこどもたちを思い浮かべて一生懸命にお手紙を書いては、ここにストックしておくというシステムです。この大きくてカッコイイ「お手紙バンク」のお家は、工作が大得意の“ポリタン”が一人で作り上げました。

お手紙プロジェクトの発案者の“まめたん”は「形はお手紙だけど、訪問するのと気持ちは一緒。みんなの顔を思い浮かべて、ドキドキワクワクして書いてます。会えないけど、みんなと繋がってる!」と言います。そして、“まめたん”自身、毎日忙しいお母さんとして家の中の事をしつつも、お手紙を書く時間を持てる秘訣を「こどもたちと繋がっていたいなーって日々思っていたら、どんなに忙しくても、気持ちは離れずに繋がっていられます。クリニクラウンであることを心の中に持っておくことが、すごく大事な事」と教えてくれました。

事務局長の熊谷さんは「どういう状況でも、訪問ができない中でも、こどもたちの為に何かやらなあかん!できることを実現していかなあかんよね!」と、言います。熊谷さんと想いをひとつにして、直接会えない時間も、こどもたちに「こども時間」を届ける事を真剣に考え続けているクリニクラウンたち。今日もクリニクラウンは、こどもたちの事を思って元気に活動しています。

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<ライタープロフィール>
香川花子
福島県出身。高校受験の先まで見据えた、自ら動けるマインドを育てる親子サポート『ミライノハナ』主宰。プロの家庭教師をしつつ、インドのマザー・テレサ施設でのボランティアをきっかけに2003年に看護師・保健師の資格を取得。2017年、誰もが笑顔になれる社会を目指す日本クリニクラウン協会の理念に共感し活動に参加。現局長の熊谷さんから『HAPPY WRITER』と命名される。