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クリニクラウンニュース

COVID-19感染拡大の影響と入院中の子どもたちについてのアンケート集計結果


 ■参加者集計 n=65
対象者:クリニクラウン訪問先病院担当者、小児病棟で働くスタッフ
※上記以外にも保護者3名が回答
回答病院数:38病院(うち不明3、重複病院24をのぞく)

クリニクラウン訪問先病院の担当者様を対象に、『クリニクラウンWEB事業アンケート(2020年5月8日~5月21日)』を実施。また、入院施設のある小児病棟で働いているスタッフの方を対象に、『新型コロナウイルス感染拡大の影響と入院中の子どもたちの様子についてのアンケート(2020年5月15日~5月31日)』を実施。

調査目的及び質問事項が同じため、2つのアンケート結果を合わせた形で報告いたします。

<調査目的>
COVID-19の影響をうけ、入院中のこどたちの抱えている課題や療養環境などがどのような状況にあるのか、実態を把握し、WEB環境を整え、感染のリスクなく外部からサポートする方法を模索するため。
※内容の公開については、プライバシーを配慮し、統計数や意見などを当協会のHPなどでを調査結果を公開します。  

アンケート結果の詳細は、こちらのPDFよりダウンロードしてください。

アンケート結果【要約】

今回のアンケートでは、 クリニクラウン訪問先病院担当者、小児病棟で働くスタッフ を対象として行いましたが、保護者3名からの意見も含む計65名からのアンケート結果となります。

病院数は38病院(うち不明3、重複病院24をのぞく)、北海道(1)、 宮城県(1)、 岩手県(1)、 茨城県(1)、 栃木県(1)、千葉県(1)、 東京都(4)、 神奈川県(1)、 静岡県(2)、 長野県(1)、 富山県(1)、 福井県(1)、 奈良県(1)、 和歌山(2)、大阪府(8)、 兵庫県(2)、 岡山県(1)、 高知県(1)、 熊本県(1)、 沖縄県(6)

回答者は、看護師19名、医師14名、保育士16名、こども療養支援士4名、チャイルド・ライフ・スペシャリスト2名、病院事務職3名、プレイスペシャリルト1名、ホスピタルプレイスペシャリスト1名、小児看護CNS1名、無回答1名、患児保護者3名の計65名となります。

 2-1.COVID-19の影響による小児病棟への面会制限の変化がありましたか?

 ある:65 なし:0

小児病棟への面会制限の変化があったと答えたのは100%の回答であったが、面会制限の状況は、各病院で様々な対応していることがわかりました。

 3-1.COVID-19の影響によると思われる、心身の変化がこどもたちにありますか

ある:34 なし:7 どちらともいえない:23


65名の回答のうちあると回答したのは34名(53%)、どちらともいえないは、23名(36%)、ないと回答したのは(11%)。

3-2.COVID-19の影響によると思われる心身の変化のあると答えたかたは、どんな変化があるか教えてください。

記述式のため様々な回答がありましたが、 面会制限や外出・外泊制限、プレイルームの使用制限やおもちゃの使用制限、院内学級の休校などがあり、こどものストレスが増加しているという回答が多数ありました。また、同様に付き添いの家族のストレスも高いということがわかりました。こどもたちは、プレイルームの閉鎖などもあり、病室で過ごすことが多くなり、散歩などの身体を動かす機会が減っているという回答がありました。面会制限による寂しさ、他の子ども同士で遊ぶなどの関わりが減り、一人で過ごすことが多く、寂しさや孤独感の増長、生活のリズムの乱れや、治療へのモチベーション低下という回答がありました。

6-1. 小児病棟に、患者や付き添いの家族が使用できるWi-Fi環境がありますか?

  ある:8 ない:56(複数回答可)(38病院内 ある:7 ない:31)

6-2.小児病棟のWi-Fi環境について該当するものに☑してください。(複数回答可)

複数回答が可能なため、 計73件の回答がありました。 一番多い回答は「 小児病棟に患児や家族が使用できる病院のWi-Fiはない(個人の持ち込みは許可している) 」で37件、 「小児病棟では、患児や家族が使用できる病院のWi-Fiはない(個人の持ち込みは不可)」 で11件、 「小児病棟では、Wi-Fiは、患児や家族が病室で自由に使える」7件、 「Wi-Fiは、病院に申請すると患児や家族が病室で自由に使える 」が2件、「その他」が16件でした。 その他の中には、Wi-Fi利用は原則認められていないが、暗黙の了解になっているという返答などもありました。

多くの病院で、小児病棟内で患児や家族が自由に使える 院内Wi-Fiの環境がないということ、そして、オンライン授業など学習面での使用についても、あまり Wi-Fiの環境 が整備されていないことがわかりました。また、経済的な理由によりWi-Fi 環境やタブレット・パソコンなどを持ち込むことができない患児にとっては、「学び」の機会が制限されており、スタッフからは、学習面でのサポートを希望する回答もありました。

このアンケートには、「あなたがしてほしいと思うサポートにさまざまなアイデアを書いてください」という項目もあり、小児病棟で働くスタッフの切実な思いが書かれています。

当協会は、小児病棟で働くスタッフを応援していきたいと考え、このアンケートをもとにできることから取り組んでいます。しかし、当協会だけでは、マンパワーや資金が不足しており、すぐに取り組むことができていません。


多くの支援団体の方に、このアンケートを活用していただき、皆さんと協力して、入院中の子どもたちの療養環境を支えていけたらと願っています。

そして、新型コロナウイルスの感染拡大の予防を考え、人との交流が制限される中で 「こどもたちの療養環境」を、そして、 「遊び」と「学び」の機会を
どのように保障していくのか、私たち大人が真剣に考えていくことが必要だと思います。

認定NPO法人 日本クリニクラウン協会 事務局長 熊谷恵利子

新型コロナにより厳しい制限を受ける闘病中のこどもたちへ、感染リスクなく「こども時間」を届けたい!!プロジェクトの応援ページ

https://cliniclowns.secure.force.com/goencrm__projectinfo?pcd=covid-ccj