インタビュー:日本クリニクラウン協会 河 敬世 理事長に聞く「全国へ、そして沖縄から──“こども時間”が広がる未来を願って」

2025年に法人設立20周年を迎える日本クリニクラウン協会。これまで全国の病院を訪問し、“こども時間”を届けてきた私たちは、2024年に沖縄支部を設立することができました。今回は、協会の設立当初から活動を牽引してきた河理事長に、これまでの歩みと沖縄支部設立への想いを伺いました。
■活動は全国規模。だからこそ地域拠点が必要だった
——2025年10月に設立20周年を迎えますね。
「そうなんです。これまでみんなで必死に走り抜けてきました。クリニクラウンの活動は大阪でスタートしましたが、活動の舞台は全国です。“来てほしい”という声は日本中から届くんです。大阪の事務局だけで支え続けるには限界があります。」
「それで、設立10周年の時に全国を6つのブロックに分けて、地域ごとにクリニクラウンを育成し、その地域の病院へ継続的に訪問できる体制をつくっていこうと考えました。目指すのは、“地域のこどもに、地域のクリニクラウンを”という形ですね。」
■はじめての支部は沖縄。「特別な意味があります」
——その構想のなかで、沖縄支部が誕生したわけですね。
「はい。今回、はじめての支部として沖縄支部ができたことを、本当にうれしく思っています。沖縄は地理的にも本土から離れていて、社会的にもさまざまな課題を抱えている場所。だからこそ、最初の支部が沖縄にできたというのは、特別な意味を持っていると思っています。沖縄だからこそ非常にうれしく思っています。」
「沖縄の人たちが主体となって、こどもたち、きょうだい、ご家族を笑顔にするような活動を根づかせていってほしい。そしてその輪が広がっていくことを願っています。」
■クリニクラウン第一世代・ポリタンの想いがつないだもの
「今回沖縄支部設立を牽引したポリタンは、クリニクラウンの第一世代なんですよね。協会の設立直後、クリニクラウンの養成が始まった時に、なりたいと応募してくれて、それ以来ずっとがんばっている人なんですよ。そのポリタンの故郷に対する強い想いが、以前からひしひしと伝わっていて、ポリタンが地元で支部を一緒に立ち上げてくれたということが、私は本当にうれしいんです。ちょっと“ひいき”かもしれませんけど(笑)。」

■地域に根ざす6ブロック構想、そしてこれから
「今後は沖縄支部がモデルケースになって、全国各地で同じようにクリニクラウンが根づいていくことを願っています。地域の中で育ったクリニクラウンが、地域の子どもたちに“こども時間”を届ける。そして、それを支える地域の人たちの存在がある。そんな地域主導のネットワークが全国に広がっていけば、本当にうれしいですね。」
■編集後記■
このインタビューは、20年の歩みを振り返ると同時に、「これから」に向けた一歩を、ともに感じる時間になりました。河理事長とは、クリニクラウンの活動が始まった頃から、たくさんの試行錯誤を重ねながら、ここまで一緒に歩んできました。だからこそ、今回の沖縄支部の設立は“遠い出来事”ではなく、“仲間の願いがカタチになったこと”として、私の心にも深く響いています。法人設立当初から、ずっと「沖縄でクリニクラウンの活動を広げたい」と語っていたポリタン。そのまっすぐな想いが、ついに実現したことを、心からうれしく思います。一人の想いは小さいかもしれない。けれど、それが誰かに届き、つながり、やがてカタチになっていく——。今回の経験を通して、あらためてその力を実感しました。沖縄支部の誕生はゴールではなく、新しいスタート。「地域のこどもに、地域のクリニクラウンを」——この願いを、これからも仲間とともに、ゆっくりでも大切に育てていきたいです。これからも、笑ったり悩んだりしながら、一歩ずつ。皆さんと一緒に、歩みを続けていきます。
事務局長 熊谷恵利子